Thursday, June 22, 2006

麻酔説明会

昨日はColumbia Univ.のPresbyterian hospitalまで,delivery anesthesiaの説明会に行ってきました.こちらではもはや無痛分娩が当たり前.何も言わないと「当然無痛分娩でしょ」と言わんばかりに話が進んで行くみたい.NYでは全出産の9割近くが無痛だとか.さらにこの説明会にも旦那は当然のように同伴.昨日は全部で10組くらい来てました.

登場したのは30歳くらいの若い麻酔科医.ちょっとおどおどして見るからにclinical fellowの様.お話もあんまり上手じゃなかったな.知り合いの日本人奥さんも「内容は解んなかったけど頼りなさそうなのは分かった(笑)」とのこと.研修医にとってムンテラが難しいのはどこの国でも一緒か.

こちらでは一般的にepidural anesthesiaらしいです(日本も一緒か).薬は(おそらく)マーカインとか.フェンタネスト等のオピオイドも使うみたい.へぇー.胎児に影響ないんだ….さらに希望によってはepidural+supinal の併用もよくするとか.徹底的に痛みをとる感じですなー.僕も半分くらいしか聞き取れなかったけど,使う薬や手技はたぶん一緒.その他よくある合併症もおんなじ様な説明してました.要するにアレルギー,血圧低下,頭痛など.
痛みをとっても分娩時のりきむ力や分娩時間などは変わらないとのこと.触覚は残る訳だから,子宮頚口や産道が伸展する感覚は解るらしく(ここら辺ってオトコには一生解んないよね),ふんばれないことはないとのこと.そんなもんかな.

ちなみに痛みの主な理由は子宮頚口が無理やり開大するかららしい.と言う訳で刺す場所は見せてもらったシェーマから察するにL4〜L5くらい?やっぱ結構下の方
でいいみたいね.なるほどふんばる時って主に腹壁の各筋や横隔膜(たぶん)を使う訳だから,この高さで麻酔しても筋力には関係ないのか.(でもこの麻酔ってサドルブロックに近い訳だから,あっちの方も弛緩しちゃうよな.日本と違って分娩前に浣腸もしないしバルーンも入れないみたいだし…大丈夫?)

その他思ったこと.
 
・その頼りない麻酔科フェローが質問で突っ込まれてたけど,麻酔をするのは案の定resident.大丈夫かって聞かれてたけど「ここは大学病院だから教育の為・・・でもdon't worry!」って答えてた(笑).これもどの国でも一緒?
・筋弛緩作用が効き過ぎちゃうと分娩後の子宮からの出血って多くなるのでは.子宮収縮剤で拮抗するのかな.
・Spinalは血圧低下もよくあるし,頭痛もするし,効き過ぎちゃって歩けなくなるし,ワンショットだとどうせ2時間しか効かないしで,あんまり有用ではないような.Epiduralだけにしましょ.
・あとは…ともかく頑張ってくれい.旦那はこればっかりは手伝えない.

写真がないので,関係ないけど昨日のエンパイアなどを…

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