Saturday, October 14, 2006

Munich

今日は9月14日土曜日です.ちょっと肌寒いけどNYらしい快晴でbeautiful day.昨日のエントリにもちらっと書きましたがup stateの方は大変なことに.今年最初の寒波のせいで場所によっては60 cmを越える積雪,Buffaloでは30万世帯が停電で少なくとも3人が死亡したとのこと.たいへんです.

そんな昨日は,我々は平和にもDVD観賞.金曜DVD&Wine,久しぶりです.
昨日の映画は今更ですが"Munich".今年のオスカー5部門ノミネートの話題作(何か賞取ったっけ?)です.
ま,詳しいストーリーは置いといて感想などを.

正直最初はユダヤからの視点が中心の話だろうと思ったのです.スピルバーグはユダヤ人だし,企画が出たのはどうせ911以降だろうし.違いました.むしろイスラエルのモサド批判というか,復讐は割に合わないというかその空しさを強調する内容です.派手なアクションなどなくて全体的に抑えられたトーンのお陰で,かえって襲撃事件や暗殺という不条理さを考えさせる展開でした.主人公は最初は諜報活動や殺人なんてずぶの素人.それがストーリーが進むにつれてスパイらしく手練れていくあたりが妙なリアリティーがあります.そして自分の身の危険を感じて徐々に疑心暗鬼になっていくのが悲しい.もちろんアメリカ人好みの「家族の絆」「家族の大切さ」などの要素も盛り込みつつ,結局happy endじゃないのですよ.復習劇は何も残らないというか少しも建設的じゃないという事が言いたいんじゃないでしょうか.

それにしてもこの地域の暴力・憎悪の応酬というのは本当に根が深い.ここら辺は日本人は感覚的に本当の意味での理解はできないと思います.この事件はそもそもイスラエルが無理やり建国したのがいけない訳で,でもそれはそもそも第1次世界大戦時にオスマントルコ崩壊後にユダヤの国を建国させてやるって持ちかけたイギリスが悪い訳で,でもそれもそもそもこの地を征服していたオスマン帝国が悪い訳で,それをいったらその前の十字軍はどうなのよ・・・・と無限に続くですよ.

ともかくこの映画,ちゃんと考えさせる大人の映画でした.いやホント面白かった.おすすめ.

おまけ.ワインとアメリカらしいバケツサイズポップコーン.とおつまみ達.とノンアルコールビール.宴会みたい(笑).こりゃ太るわな.


と莉帆(^^).何気に目開けてる

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