Monday, December 19, 2005

診療報酬

今日は友達のブログのお題に触発されてこの話題.

今回の医療報酬改定は根本的に間違っていると思います.
まずいたずらに医療報酬を減らしてはけない.医師会からの要望書に書いてある通り,ある程度医療の質を維持するためにはこのままでは難しいでしょう.優秀な人材の医師離れが進みます.ある程度の収入と社会的階級が保障されるべきと思います.そして研究分野への投資という意味でも医療報酬は保たれなければなりません.研究者は何も霞を食べて生きているわけではないはず.アメリカの医師の境遇はそれは羨ましいものです.
ちなみにはっきり言ってそこら辺の病院の手術技術は日本の外科医は負けてないと思います.それどころか肝胆膵の分野では手術の技術という点では明らかに日本が上なはず.これはアメリカの早期退院→低侵襲OPE→簡略化したOPE→簡単なOPEしかできない若手という流れのせいかと思われます.
ま,とにかくアメリカ並とはいわないまでも,近年低下してきている医師の境遇と質の改善のためにも医療報酬はある程度維持されるべきと信じます.

そしてますます進める大病院移行.分かります,経済効率からも医療効率からも大事なことです.欧米とくにアメリカではかなり進んでますよね.ニューヨークでも大学病院レベルは数えるほどです.明らかに一人当たりのベッド数は東京より少ない.でもこの背景にはホームドクターという確たる患者ードクターの関係があるのです.行ってしまえばまず信頼おけるフィルターをかけて大病院に診てもらう.この伝統がない日本での安直な大病院志向は,外来患者の集中と診療効率の悪化を招くのみです.

保険システム.はっきり言えることはアメリカは最悪.職場で保障してもらうか裕福な自分で自腹を切って保険に入るしかありません.ただしいい保険に入っていればいるほど確実にいい医療を受けられます.ものすごく分かりやすいです.勿論保健費用を払えない,保険を提供してくれない職場にいる等のヒトも国民保険に近い制度には入れます.ただし,かなり分かりやすく実験台になった気分になるとのこと.明らかに研修医という若手しか診てくれず,OPEも空いている日時にというい感じ.医療費まけるから臨床スタディーに参加しろとすぐ言われる.要するに健康はお金で買うものという考えが徹底してます.日本ではあり得ませんよね.
医療は貴賎・経済力を問わず,誰もが平等に受けられるべきもの.この点で僕自身は日本の医療保険システムは世界に誇れるものと信じてます.

さて,ではこの医療システムを維持するためにはどうすればいいのでしょう.
やはり消費税で賄う?それも安直.じゃ,患者の負担を増やす?友人が言ってた通り老人の負担増は仕方がなくても妊婦&子供はもっと優遇すべき.医療費だけでなく国民保険+育児保障+医療費を一括して考える?だって急激な高齢化社会も問題でしょ?

なかなか答えは出ませんね.

でも個人的に(個人的な理由で)今回の医療費改定は反対っ.

パーティー後の勢いで書いたから,ちょっと支離滅裂?すんません.

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