Tuesday, April 03, 2007

Marie Antoinette

早いものでもう4月ですね.すっかり春です,といいたいところですが今週のNYは春とは言えない天気.肌寒いです.北国だなー.

先週見た映画.例によってVideo on Demandで.

"Marie Antoinette(マリー・アントワネット)".今回はネタバレ多し(^^;).

この人の人生はあまりにも有名.特に日本人は「ベルバラ」作用もあって知らない人はいないのでは?かのマリア・テレジアの末娘として14歳にしてフランス・ルイ16世に嫁いだ,ある意味可哀想な境遇の皇女.希代の浪費家,フェルゼン伯爵との浮気,フランス革命の象徴といったイメージですが,そんな誰でも知ってるアントワネットを,「現代のティーンエイジとなんら変わらないのよ」といってる作品.監督はソフィ・コッポラ.彼女の作品は"Lost in Translation"とか好きです.主演はキルスティン・ダンスト.可愛いけどだれ?と思っていたのですが,なんと「スパイダーマン」のヒロインだそうで.気付かなかったです.

で,感想.この映画好きです.

歴史上ある意味悪名高いアントワネットを,皆が抱いているイメージのまま映画化しておらず,ごくごく普通の14歳で遊びたい盛り,おしゃれやお菓子に興味がある普通の女の子と描いているのが斬新.アメリカの普通の女子高生と一緒でしょ,と言っています.そのためか彼女がもっともハジケてる時期の描写ではBGMはロックやポップス.家具や衣服の色調はパステルカラーに揃えたりしてそのポップさを表現してます.そのかわり二女をもうけた後の彼女のシーンは一転してクラシックがBGM.落ち着いた大人の女性を表してます.でも浮気しちゃうんだけどね.
もう一つ気に入ったのはルイ16世役のジェイソン・シュワルツマンの演技.おくてでおとなしい性格をうまく表現してます.初夜にはあまりに可愛いアントワネットに手も触れられないルイが哀愁と苦笑を誘います.逆に気に入らないのはフェルゼン伯爵役の彼.いかにもアメリカンガイみたいなルックスでくどい(笑).

映画は100%人間模様にフォーカスされてて,バックの歴史的描写はほぼ皆無.民衆の暴動や列強の動向などの説明はありません.主な話題は世継ぎの懐妊,おしゃれ,遊びのみ.でもそれがかえってアントワネットの視点からみえる18世紀のフランスをよく表してて,うまく表現したなと感心しました.ヴェルサイユ宮殿にこもっていたら外界のことなんか知らなかったよね,確かに.

とい言うわけで個人的にお進め.でもカミさんにはいまいち不評だったし日本でも映画館がらがらだったんだって?

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